アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン 感想
アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン
- 作者: トム・デマルコ,ピーター・フルシュカ,ティム・リスター,スティーブ・マクメナミン,ジェームズ・ロバートソン,スザンヌ・ロバートソン,伊豆原弓
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2009/10/22
- メディア: 単行本
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ピープルウエア 感想 - quattro_4's diary の流れ
百何十のハイライトや30近い気になるパターンがあった
なんとか厳選した
個人的BEST 3
- 1 アドレナリンジャンキー
- プロジェクトは「切迫度」が高くないかぎり無視される。たとえ、長期的に得られるものが大きくても。ある日突然ふってわいたように緊急になるまで、無視され続ける
- 作業量を守るためだけにいつも休日出勤するチームが、そうしないチームより評価される。さらに、めいっぱい残業して、いつも目が回るほど忙しくしていなければ、「仲間」とはみなされない
- ほとんどのアドレナリン中毒組織には、ボトルネックになる人間が少なくともひとりいる。それこそが、設計をすべて決めたり、要求事項をひとりで設定したり、アーキテクチャをすべて決定したりするヒーローである
- アドレナリン中毒の組織は、これこそがアジャイルだと思っているが、間違いである
- 組織をいつも猛烈に急がせたいと考えているのは、たいてい上級管理職であり、CEO(最高経営責任者)であることも多いからだ
- 25 沈黙は同意とみなされる
- 組織に不満が生じるときは、あいまいな約束が違って理解されていたという場合が多い。あいまいな約束は光の幻惑のようなもので、どこから見るかによって違った形をとる
- ほとんどの場合、必要だと口にする人の方に権力があり、古い法格言をもとに期待をする。「沈黙は同意とみなされる」。このような人物にはノーと言わないと、イエスと言ったことになる
- 63 わかりません
- そうしたらずいぶん時間の節約になるでしょう」。「わかりません」は、真実であるだけでなく、協力のきっかけになり、目の前の問題について何か知っている人がみな役に立つ情報を提供する。「知らない」という恒常的な状態を問題にしているのではない
+7 個人的BEST 10
- 3 死んだ魚
- 多くの組織は成功志向が強いため、疑いを口にする者は、正直な意見を述べたことに対して何の見返りも得られない
- 5 乳母
- チームの世話はそっちのけで、実際の開発作業にかかりっきりのマネジャーもいる
- 19 映画評論家
- 映画評論家があらわれるのは映画が完成してからか、完成間際になってからなので、修正措置をとる時間はない
- 32 残業に見る予兆
- 最初からプロジェクトの命運は尽きていると知っている場合、きたるべき大失敗の咎を免れるために、あえてこれ見よがしに長時間働く人が出てくる
- 39 アトラス
- 完全なリーダーでありマネジャーであるために、重要なリーダーやマネジャーの仕事を何ひとつチームメイトに任せないのだ。その結果、メンバーをリーダーとして育てていない
- エリカのような有能な第一線のリーダーは、25人のチームなら成功できるが、100人のチームには通用しない。エリカのスタイルは小規模なチームでは有効だが、このスタイルしか知らないマネジャーは大きな仕事はできない
- 74 サプライズ
- 少数の社員に報奨を与えると、報奨のなかった全員に、疎外感と不公平感からくる無言の反感を引き起こす
- うれしいサプライズになるはずの報奨が、当然の権利のようになる
- 76 明日には日が昇る
- こうした問題はこれ以上起こらないと思います。例外的な事情ですから。こういうことは、いつ起きるかわかりません
- 将来、プロジェクトに平均的な不運が訪れることを見込んでいれば
番外
- 54 その名は「ベン」
- ベンが仕事好きなのを知っていたので、ベンに仕事を回せばいいと考えたのだ。マネジャーはしだいにベンの仕事を増やしたが、仕事量が耐えられないレベルに達したとたん、ベンは仕事が楽しくなくなって会社を去った
今の自分にとって心に刺さったものを選んだ。時間が経てば変わるだろう。
この本をはじめトム デマルコの本などを、改善してほしいマネジャーなどに薦めたとする。
でも想像するに、多分各自の都合の良い部分だけを参考にして、アクションが改善されることはなかなかならない気もしている。
何もしないよりはましだが。
実際自分もこのシリーズを読んできたが、自分の都合の良い箇所に共感し気持ちの慰めになったくらいだ。
変わったアクションとしては、意味ないから自発的に無理するのは止めようと思った。
自分はベンに似ていると思った。
Speed 1/5
★★★★★