融けるデザイン ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論 感想
- 作者: 渡邊恵太
- 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
- 発売日: 2015/02/18
- メディア: Kindle版
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動き、知覚(認知)、心理などからデザインを考える
デザインのいろいろな考え方を紹介している
中盤は著者の過去のプロジェクトの説明
実践レベルの詳細な手法などに関してはあまり得られるものはない
良いレビューは以下にまとまっている
IoT - 【書評】『融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論』 - Qiita
引用とか
- キーワード
- 認知心理学
- リベラルアーツ(自然科学、人文科学、社会科学の統合的な知)
- AR(Augmented Reality 拡張現実感), VR(Virtual Reality)
- メタファ
- メタメディア
- Internet of Things(IoT:モノのインターネット)
- Apple, Twitter
- 重要なことは、この万能性を一般の人々にそのまま提供しても、「何でもできます」では何も提供していないことと同じであるということだ
- ヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)
- 心理学的知見としてのデザイン
- スキュアモーフィズム
- パソコンをあまり触ったことのない人にとっては、現実世界で見たことがあるような素材感で表現、親しみやすい
- キーワードは「体験」
- 体験をどうやってつくったり、人の体験をどうやって拡張したりするか
- 「透明性」。「透明」とは色ではなく、認知や意識が自然に、また無意識的に起こることの比喩
- アフォーダンス
- J. J. ギブソン、生態心理学
- D. A. ノーマンの著書『誰のためのデザイン?』
- 「環境にある行為の可能性」を示す言葉
- テクノロジーの可能と、「人の可能」はレイヤが異なる。テクノロジーが可能だからといって、人がやるとは限らない。「できる」と「やる」は違う
- エスノグラフィ
- 現場に入り込んで人々の暗黙的な「やっていること」を観察する
- 知覚上では「消えたというようには見えない」。「消える」と「隠れる」は、存在にとってとても重要
- ギブソンの生態心理学の特徴は、「動きの中の知覚」あるいは「動きを伴う知覚」への着目
- Books
フラットデザインの目指すところなどは理解が深まった
デザインは動きや知覚が大事
個人的なデザインに対しての考えは、まず誰が使うかを想定することだと思っている
多くはないかもしれないが、いずれは社会的インフラを狙っているようなサービスを作っている場合などは、スキュアモーフィズム、メタファは無視してはいけないというのが個人的な考え
ここでいう、「社会的インフラ」の意味するところは現在の50代以上の年代の人に使ってもらうということを言っている
なので正確には高齢の人をターゲットにする場合は、現実世界に似せる手法は重要であり続けると思っている
自分たちが今最新だ、クールだと思っているデザインも、20, 30年もすれば、黒電話、フロッピーディスク、ビデオ・カセットテープなどのようなものになるだろうし、結局はあるデザイン・手法が正解なのではなく、使う層がもっとも馴染むのが正解でそれは変わり続けると思う
年代だけじゃなく、国・地域とか文化でも違う
デザインはビジネスロジックなどに比べると、各人の考えるベストの違いが大きいと考えている
誰かにとっての使いやすいは、誰かにとってはすごい使いにくいこともある
個人的には全体の7割くらいを目指すのが良いと思っている
つまりは、自分がデザインを設計しないといけない場合、自分の考えるベストが正解じゃなくて、まあまあくらいのところが結局正解なんじゃないかと
自分だけとか、数えるくらいの人だけが使うものを作る場合はベストを目指すといい
でも、うまくいったら広く展開をとか考えるならまあまあを目指す方がいい
途中読んでて知覚とかの点で、ビックリハウスが思い出された
https://www.youtube.com/watch?v=lnTPQmg7W_g
4 hours
Speed 2/5
★★★★☆